エクセルバージョン
マイクロソフト365
今回は株やFXのシステムトレードなどで使用される最大ドローダウンの取得方法について解説していきたいと思います。
株取引をする際に投資金額ははたしていくらくらい必要なのか?という疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか?
そんな時に投資金額の目安を図る最大ドローダウンの取得方法があるので今回はそれについて解説していきたいと思います。
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最大ドローダウンとは
まず最大ドローダウンを簡単に説明しますが、最大の資産(グラフの頂点)になった時から、一時的に資産が減った最大の額です。
グラフ化すると分かりやすいと思います。
下記のグラフで赤の箇所が最大の資産から一時的に資産が減ったドローダウンです。(例なので全てのドローダウンを赤で描画していません)
その中で赤の線が縦に一番長い箇所が最大ドローダウンということになります。
今回はこのグラフの赤いの部分を数値化してドローダウンの最大値を取得しようということです。
ドローダウンを数値化する目的
株やFX取引をする際になぜ最大ドローダウンを算出するかというと、冒頭でも述べましたが初期投資金額がいくら必要かを知るためです。
例えば上記のグラフの赤の一番長い箇所が30万だとしたら30万+取引金額があれば、資産を失う確率を下げつつ取引ができるというちょっとした安心要素になります。
こういった考えを元にシステムトレードで過去データを使いバックテストを実施し、投資金額の目安を最大ドローダウンで取得していきます。
ということで少々難しくなってきたのでドローダウンの説明はこの辺までとし、エクセルでの作成方法を解説していきたいと思います(^^)
エクセルで最大ドローダウンの作成方法
それでは最大ドローダウンが少し理解できたとこでエクセルで数値化するための手順を解説していきます。
参考例なので最低限の方法で解説します。
最終的に赤のセル(C2セルに最大ドローダウンを表示させます)
●下記の参考例の簡単な詳細
・C3以下の金額がマイナス金額時はドローダウン中。
・C3以下の金額が¥0の時はドローダウンが解消され最大資産を更新中ということです。
【例】
A列(収支)
日々の収支を記入していきます。
セルB2(初期資産)
黄色のセルに初期投資額(初期資産)を記入します。
セルB3(資産推移)
緑のセルに下記の数式をコピペし、セルの右下のフィルハンドルでお好きな行までコピペします。
1 | =B2+A3 |
セルC2(最大ドローダウン)
赤のセルに下記の数式をコピペします。
1 | =MIN($C$3:$C$1000) |
セルC3(ドローダウン)
青のセルに下記の数式をコピペし、セルの右下のフィルハンドルでお好きな行までコピペします。
1 | =(MAX($B$2:B3)-B3)*-1 |
【日付データ作成】
まとめ
これで出来上がりなのであとはA列に日々の収支を記入していけば自動で資産推移、ドローダウン、最大ドローダウンが表示されます。
グラフも一緒のように作成したいという方は資産推移をB3から下に範囲選択し、折れ線グラフを選択してあげれば簡単に出来上がります。
株やFXトレードやシステムトレードなどのバックテストや日々の収支を記入していく際に役立ててもらえれば幸いです。
尚、取引する際は自己責任でお願いします!
以上です(^-^)
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